延命治療は必ずしも幸せとは限らない/家族死生観⑥

 
88歳の叔母は認知症になるまで40年間、ずっと後悔していました。
「私があのとき救急車を呼ばんかったら…」
「あの子はあんな思いせんでよかったのに」

 
叔父は脳内出血で倒れているところを発見され、病院に運ばれて植物状態で3年生きました。
ようやく面会できるようになった頃、お酒が好きで肥満だった叔父が痩せ細り、拘縮して小さくなっている代わり果てた姿を見たとき言葉を失いました。

 
1980年代だったので完全看護ではなく、付き添い婦を付けなくてはならず、2年経った頃「あと1年生きたらうちの家を売らなあかん…」と両親が話しているのが聞こえました。
父は精神的に参っていたように思います。

 
共働き夫婦でマイホームを購入したのに、夫が時間もお金もエネルギーも自分の親につぎ込んでいる。
妻が納得しないのは当然かもしれません。
徐々に夫婦喧嘩が増えていきました。私が高校生の頃です。

 
さらに一人暮らしになった祖母を引き取ることになり、夫婦以上に嫁姑の争いが起こり…。
数年後に両親は離婚に至りました。
もちろんそれだけが理由ではありませんが、そのことがきっかけで夫婦に溝ができたのは確かだと思います。

 

 

 
製薬会社に就職、医療事務、そして看護師になった私は、10数年前に叔父のそばで呆然と立ち尽くしていた自分と重なり合う、家族の姿を看護師として見るようになり。
だけど意見するほどの勇気もなかったです。

 
なんか違う!なんか違う!と心の中で叫んでいたように思います。
延命や介護のせいで家族が崩壊してはいけない…!
だけど看護師の立場ではどうすることもできなくて。

 
叔父を病院に運んだ叔母は、会うたびに後悔の言葉を口にしていました。
先月会ったとき初めて「あの子もすんなり死んだしなぁ、よかったなぁ」と言ったので、認知症が始まったのを確信しました。
でも心のどこかでホッとしました。

 
同じ苦しみをこれ以上増やさないためにできること、一生懸命考えてこのイベント開催に至っています。
きっとあなたにも、あなたなりの経験があると思います。
ぜひシェアしてください。

 

 

 
企業さまの協賛により特別チケットでご参加可能になりました。
「家族死生観」
残された家族が生きていくために

 

 

 

 

 

 
山咲凛子 1967年生まれ
Wellnessナース/NLPマスタートレーナー
看護師22年、コミュニケーションスクール主任講師10年。女性が自分らしく生きるための心理サポートや起業支援を行ない、現在はその経験を活かして、健康/予防を目的に活動中。卒業生約400名、セラピストトレーナー150名育成、セッション数4000件から導き出した独自のセオリーを持つ。ナースサミット主催、Wellnessナースビジネスプログラム主宰。主な情報は8年前から書き綴っている、看護師向け無料メルマガ【心と身体のStudyMail】で配信しています。

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